芯あっての幅

Outputのことについてもう一つ。InputあってのOutput、Outputはついてくる、何を言いたいかが大事、その他諸々、といろいろお話を今まで書きました。けど、まだ一つあまりはっきり言っていないことがあります。それは…

  • いわゆる数値化できる総合的な語学能力(たとえばTOEIC)でほぼ同じレベルの人たちの中にも実はことoutput、特にspeakingにはかなりの差があることが多いです。
  • Outputの経験の長さの違いはもちろん大きな要因です。だれでも経験を積めばそれなりについてきます。多種多様なinputを積んでいる人はそれだけ知識・表現に幅ができるのでより伸びるということもあるでしょう。
  • しかしそれら私がいままでお話ししてきたのはすべてある前提に基づいています。それは基礎の力です。特に文法力です。文型や時制、自動詞・他動詞、不定詞・動名詞、仮定法などはすべて理解しておく必要があります。
  • 実際、いつまでもoutputのスキルがなかなか伸びない人の多くはこの基礎的な文法力が身に付いていないということがよく見受けられます。いくら現場で経験という「幅」を積んでも、文法力という「芯」がないと無理があるのだと思います。
  • 経験という幅の中で、いくら「くだけた英語らしい」表現にであっても、それを文法という裏付けで何故そういう風に「くだける」のかを頭の中でそれなりに理由付けするためには文法が分かっていないとできません。おのずと100%丸暗記で、時には語感を誤った記憶になってしまうのもそのせいです。
  • 別に今から文法書を1ページ目からめくる必要があるとはいいません。やり方は現時点のあなたの文法習得率によると思います。中高をつうじての学習が7〜8割でも頭に残っている人はいきなりinputを通じて分からない部分だけをおさらいしていけば1年もすればほぼOKです。逆に学校の時にはさぼってやってませ〜んという人はせめて中学の教科書に書いてあるレベルはまずおさらいが必要です。
  • 文法というと大体の人は学生時代のいや〜な思い出がつきまとうもので、それもあって私も今まであまり触れてきませんでした。ここくらいです。
  • そこを飛び越していきなり英会話学校で外人さんと話しても、まぁ上達はしません。